2023年04月一覧

海抜106mの眺め その1

ロケハン中に見つけたサザンクロスセンター。
背の高い公共施設に引き寄せられる習性を発揮してフラフラ近づくと
「もしかしたら……」の予想どおり、最上階は展望室になっている様子。
飛行機撮影に向いているか調査するため潜入してみました。

パンフレットには「ここに来れば与論がわかる」のキャッチコピー。
サザンクロスセンターは与論島の自然・歴史・民族文化を学べる5階建て
総合施設のようです。

入館料は400円。

パンフレットによると5階の展望室は海抜106mだそうですよ。
那覇空港の管制塔と同じぐらいの高さになりますね。

360度の大パノラマも楽しみです。

一気にエレベーターで5階へ。

ドアが空くと素晴らしい展望が目の前に!
晴れていて良かった〜。

手前にあるのは琴平神社と地主神社。遠くに見えるのは沖縄本島です。

室内なので冷房の効いた快適な空間から撮影できますね。悪天候時にもいいかも。

さっそく撮影したいトコロですが、まだしばらく飛行機は来ません。
ここで撮る前に兼母海岸で着陸機の撮影ですしね。

空き時間を使って施設内の展示を見て回ることにしました。

サバニの展示

サンゴの生態を学べたり……

昆虫の標本も見学できます。同色の蝶でまとめた展示は見惚れる美しさです。

割愛しましたが他にも与論島出身の画家・池田政敏さんの絵画を展示する
イベントホールなどもありました。

一際印象に残った、5階に展示されたYS-11のプロペラ。退役した機体から
ブレードを1本だけ譲り受けたのでしょうか?気になります。

空に近い場所ですけれど脈絡を感じない展示物に「??」です。

しかしよ〜く考えてみると、解き明かす糸口は掴めるかもしれません。

きっかけは以前、宮古島の図書館で見かけた青木勝さんの写真集「YS‐11名機伝説」です。

一般エリアの航空機関係コーナーではなく、階層も違う「郷土エリア」にポンと置いてあり奇妙な感じでした。偶然見つけたのですが、離島の人たちにとってYS-11は思い入れのある大切な「郷土の翼」なのかもしれないことを漠然と考える発端に。生活に根ざした交通手段としてYS-11は無くてはならない存在だったことを、そこから想像できるようになりました。

国産旅客機でもありますし、愛着わきますよね。

図書館の本はたまたま間違って置いていただけかもしれません。しかしプロペラは
YS-11が「郷土の一部になった飛行機」だと考えると、この場所に展示されていても
不思議ではないのかもしれません。

ついついジェット旅客機ばかりに目を向けてしまいがちで、バックボーンに気づかず
見逃していた場面や発想もあったかもしれない事に思い至ります。

翼にまつわる「想い」も大切にしたいですね。

話がそれましたね。

本日の「1便目」となる到着機を撮影するため一旦、兼母海岸へ向かいます。

サザンクロスセンターからの撮影は期待できそうなので絶対に戻ってきます。

帰りがけには再入館は可能かどうか念のため確認。
返答は「当日に限り可能ですよ」とのこと。スタッフの方の親切な対応に感謝です。

これで島の中を原付バイクで走り回る、ドタバタした滞在となりますよ。

あれっ……冷たい飲み物でも飲みながらヒコーキ撮影する「バカンス」はどこへ?


兼母海岸とヨロンブルー

滑走路末端のすぐ側にある兼母海岸では、夏の卓越風が吹けば
この美しいビーチを背景にして、Runway14着陸機を撮影できます。

透き通る海の水、白い砂浜……波の音だけが響く静かなビーチ。 
8月のハイシーズンでも人の少ない、落ち着いた環境でした。

引き潮だとまた違った表現を見せてくれます。

隆起サンゴの島が作り出した色鮮やかな海。
まさに「息を呑むほど美しい」と形容したくなります。

海に浸かりながら撮影する場面では、眩しすぎてファインダー越しでも
目を開けられなかったほど。体験したことのない溢れる光に感動します。

このシーンは下地島空港と言われても気づかないかも……

正直「17エンドを越えた⁉︎」と思うシーンもありました。

勝るとも劣らない美しさを誇りますね。


白波を追いかけて

サンゴの敷き詰められた白い砂利道から、眼下の渚をめざして砂浜の斜面を下る。
ふかふかの砂に足を取られそうになりながら、サンダルの中へ雪崩れ込んだ
砂の感触を楽しむと、勢いそのまま波打ち際まで駆け下りた。

目の前には「東洋の真珠」と呼ばれるにふさわしい与論島の美しい海。
水しぶきが足元で歓迎してくれる。

上空を通過するプロペラ機は洋上で旋回し、こちらへ向かってやってくる。
海に浸かりながら岩礁に囲まれたスペースへたどり着くと、真正面に機影を捉えた。
小さな機影は徐々に大きくなる。ファインダーを覗くと見渡す限りヨロンブルー。
シャッターを切ると、プロペラ機は切り立つ崖の上へ消えていった。

与論空港の撮影シーンです。

PLフィルターは必要ありません。
ありのままを撮ってくれと言われたような気がしました。

むしろ「大人しめなテイストが似合う」と思うのは、かつての勢いを無くした島だと
知っているからなのでしょうか。

この「心の機微」はどこから……?

答えは出ません。

自分の心を探る、ひとつのテーマです。


鹿児島県 最南端の島へ

与論空港へ到着しました。

渋い面構えの旅客ターミナルがお出迎え。

なかなか趣のある・・・建物です。

降機すると搭乗機を記念撮影。比較的自由に撮影できる雰囲気でした。

例に漏れず自分も色んなアングルで撮影します。

一眼レフを首にかけていたからでしょう、搭乗中CAさんにポストカード3枚いただきました。フィルム時代に撮影したと思われる、沖縄の景勝地を写したノスタルジック感あふれるポストカード。ありがとうございます。

那覇空港と違って、エプロンの広さに恐怖心を感じない、落ち着く(?)広さ。

ぞろぞろ歩いてターミナルへ向かいます。

忘れかけていましたが、カラフルなハイビスカスの飾り付けを目にして、
ここは「日本で有数なリゾート地」なんだと脳裏によみがえります。

せかされることのない「ゆっくりした島の空気感」を早くも感じて穏やかな気持ちに。

受け入れ準備が整っていないのか、到着口は人混みとなっていました。

しばらく待機です。

ぼんやりとフォークリフトの動きを目で追いかけていたら……

大きな入れ物で何かを運んでいる様子……

乗客の預け荷物でした。

ずいぶんと豪快な運び方で。

空港によってはこんな運び方なんですね。合理的で面白いです。

果物の入った段ボールでも運ばれてきそうなベルトコンベア。

もちろん預け荷物用です。運ばれてくるとスタッフさんが机に置いてくれました。

荷物を受け取ると、チェックインカウンターを撮影して、レンタルバイク屋さんへ向かいます。ロケハンがてら、島内を散策しながら歩いてみましょう。島の中心地まで約30分です。

ナビの提案するルートをたどります。

滑走路の下を通るトンネルですね・・・

「地面の厚さ薄!」

滑走路の敷かれた地面にしては薄いな〜。板チョコレートのようですね。
プロペラ機ばかりの運用だから耐えられるのでしょうけれど。

気になって調べてみるとATR42-600は大型トラックと同じくらいか少し軽い
(自重およそ11トン)。ちなみにB737-800は40トンとかだそうで、
ぜんぜん違いますね。

そう考えるとATR42-600ってなんだかすごいですね。軽い!

道すがらカンバンを発見。

「Youは何しに与論島へ?」と書いてありますよ。

・・・「逃避行」ですかね?
嘘です。バカンスですね!

のどかな風を感じます。