ロケハン中に見つけたサザンクロスセンター。
背の高い公共施設に引き寄せられる習性を発揮してフラフラ近づくと
「もしかしたら……」の予想どおり、最上階は展望室になっている様子。
飛行機撮影に向いているか調査するため潜入してみました。
パンフレットには「ここに来れば与論がわかる」のキャッチコピー。
サザンクロスセンターは与論島の自然・歴史・民族文化を学べる5階建て
総合施設のようです。
入館料は400円。
パンフレットによると5階の展望室は海抜106mだそうですよ。
那覇空港の管制塔と同じぐらいの高さになりますね。
360度の大パノラマも楽しみです。
一気にエレベーターで5階へ。
ドアが空くと素晴らしい展望が目の前に!
晴れていて良かった〜。
手前にあるのは琴平神社と地主神社。遠くに見えるのは沖縄本島です。
室内なので冷房の効いた快適な空間から撮影できますね。悪天候時にもいいかも。
さっそく撮影したいトコロですが、まだしばらく飛行機は来ません。
ここで撮る前に兼母海岸で着陸機の撮影ですしね。
空き時間を使って施設内の展示を見て回ることにしました。
サバニの展示
サンゴの生態を学べたり……
昆虫の標本も見学できます。同色の蝶でまとめた展示は見惚れる美しさです。
割愛しましたが他にも与論島出身の画家・池田政敏さんの絵画を展示する
イベントホールなどもありました。
一際印象に残った、5階に展示されたYS-11のプロペラ。退役した機体から
ブレードを1本だけ譲り受けたのでしょうか?気になります。
空に近い場所ですけれど脈絡を感じない展示物に「??」です。
しかしよ〜く考えてみると、解き明かす糸口は掴めるかもしれません。
きっかけは以前、宮古島の図書館で見かけた青木勝さんの写真集「YS‐11名機伝説」です。
一般エリアの航空機関係コーナーではなく、階層も違う「郷土エリア」にポンと置いてあり奇妙な感じでした。偶然見つけたのですが、離島の人たちにとってYS-11は思い入れのある大切な「郷土の翼」なのかもしれないことを漠然と考える発端に。生活に根ざした交通手段としてYS-11は無くてはならない存在だったことを、そこから想像できるようになりました。
国産旅客機でもありますし、愛着わきますよね。
図書館の本はたまたま間違って置いていただけかもしれません。しかしプロペラは
YS-11が「郷土の一部になった飛行機」だと考えると、この場所に展示されていても
不思議ではないのかもしれません。
ついついジェット旅客機ばかりに目を向けてしまいがちで、バックボーンに気づかず
見逃していた場面や発想もあったかもしれない事に思い至ります。
翼にまつわる「想い」も大切にしたいですね。
話がそれましたね。
本日の「1便目」となる到着機を撮影するため一旦、兼母海岸へ向かいます。
サザンクロスセンターからの撮影は期待できそうなので絶対に戻ってきます。
帰りがけには再入館は可能かどうか念のため確認。
返答は「当日に限り可能ですよ」とのこと。スタッフの方の親切な対応に感謝です。
これで島の中を原付バイクで走り回る、ドタバタした滞在となりますよ。
あれっ……冷たい飲み物でも飲みながらヒコーキ撮影する「バカンス」はどこへ?